2026
土曜の午後の音楽祭オープニングは、由布岳の麓に集った名手達のガラコンサート。夜にベートーヴェンとの真剣勝負を控えたヴァイオリンふたりとヴィオラ、チェロは、お馴染みのチャイコフスキー《アンダンテ・カンタービレ》でたっぷりと歌心を披露。弦楽四重奏マニアなら、イギリス作曲家フランク・ブリッジが《ロンドンデリーの歌》をベースに幻想を繰り広げる短い秘曲も、聞き逃せない筈です。ピアノの津田が披露するチャイコフスキーも、この知的情熱家のロマンティックな側面を覗かせてくれるかも。
半世紀と少し前の夏、「ゆふいん音楽祭」が始まりました。九州交響楽団コンサートマスター岸邉百百雄が率いる野外コンサートは、やがて室内楽の祭りとなり、由布岳の麓に弦楽四重奏が響くようになります。昨年、そんな音楽祭の伝統が蘇りました。齋藤秀雄最後の愛弟子のチェロ山崎伸子が、その経験と知恵の全てを投入。6回でベートーヴェンが書いた弦楽四重奏曲全17曲を演奏する企画が幕を明けたのです。第1ヴァイオリンはゆふいん音楽祭監督にして大分出身の名コンサートマスター水谷晃、第2ヴァイオリンは讀賣日本響次席奏者對馬哲男、ヴィオラにN響首席村上淳一郎と実力派が結集。ベートーヴェンが最期の弦楽四重奏の最終楽章冒頭に記した「かくあらねばならぬ(Muss es sein)」に向け、最高峰を走破する2年目です。
緊張感に満ちたベートーヴェン弦楽四重奏制覇の2年目を終えたQuartet Muss es sein?、秋も深まる神無月の日曜午後、名手津田裕也をピアノに迎え、まずは弦楽器奏者としての達者な腕を披露します。ヴァイオリニストふたりは、シュポアの秘曲で同じ楽器の絡み合い。そして日本鍵盤音楽演奏の歴史を支えた由布院の賢人小林道夫が登場し、若き津田とシューベルトの4手で繰り広げる楽興の時。さらに巨匠はガンバ・ソナタでヴィオラと共演、バッハの神髄を伝えます。世代を若くしたピアノと弦楽四重奏の重厚なサウンドに、秋の日が暮れていきます。
大ホールは、収容人数300人(うち1階250人)。 豪華な内装と迫力のある音響設備を持つ空間となっ ており、ゆふいん音楽祭の舞台となります。
また、バリアフリーのスロープがあり、車イスやベビー カーでの観覧も快適です。2階には、エアコン完備 のBOX席やベンチシートなど、利用する人に合っ た設備が整っています。 ステージ横には控室が2部屋、ステージ裏には搬入 口があり、出演者側も使いやすい環境が整備されて います。
[主 催]
ゆふいん音楽祭実行委員会
[共催]
(一社)由布院温泉観光協会